介護職の業界では、正社員に比べて派遣として働いている人の方が多いといわれている。デイサービスなどの介護施設で働いている正社員は5割程度ですが、自宅に訪問する訪問介護の職員になると2割程度にまで減少するのだ。派遣から正社員への採用が難しい理由の一つが介護報酬の問題である。

一般的に介護施設などの経営は、入ってくる介護報酬によって成り立っている。当然介護報酬が少なくなれば経営を圧迫していくため、人件費の削減が求められることになryだろう。国会で決められた介護報酬の引き下げも少なからずこういった人件費の削減に影響を与えているといえる。次に離職に対しての懸念がある。派遣社員として働いている人を正社員に雇用をする場合、いろいろな手続きが必要になってくる。主に雇用保険の加入や、国民年金から厚生年金への変更などがある。介護職は仕事内容から他の職種に比べて離職率が高いといわれていて、せっかく面倒な手続きを行って社員登用をしたのにすぐに辞めてしまったというケースも少なくない。そういった点から会社が積極的に社員登用をしない場合もあるのだ。

そのほかにも、会社によっては社員登用に年齢制限を設けている所もある。介護の仕事は健康な体で自分が希望をするのであれば60歳まで働くことは可能だ。しかし、人件費などの問題から社員登用は40歳前後までという会社もあるので、自分が働く会社がどういった条件になっているかを事前に確認しておくことが大切になるだろう。